チェスの駒の動かし方を初心者向けに解説!– tag –

チェスの駒は、以下の6種類存在します。

  1. ポーン
  2. ナイト
  3. ビショップ
  4. ルーク
  5. クイーン
  6. キング

これら6種類の駒の動かし方を理解すれば、チェスをプレイできるようになります。

以下の目次を利用して、「動かし方を知っている駒」があれば飛ばしてお読みください。

目次

チェスの駒の基本的な動かし方

それでは、チェスの駒の基本的な動かし方について分かりやすく解説していきます。

最初にお伝えしますが、チェスの駒の動きで最も覚えにくい駒は「ポーン」と「ナイト」です

この2つの駒について覚えることができれば、その他の駒は簡単に動かし方を理解できますよ!

ポーンの動かし方

ポーンの基本的な動き方は、1マス前に前進するだけです。
これだけ聞くと、簡単ですね?

ポーンの基本的な動き(青マスに動ける)

ただし、ポーンは1マス前に駒があるとき、その駒を取ることができません。

e4ポーンでe5ポーンを取れない。

ポーンで敵の駒を取れるときは、ナナメ前方に敵の駒があるときです

たとえば、e4のポーンは、d5またはf5の駒を取ることができます。

d5またはf5の駒を取れる。

このとき、d5のポーンとf5のポーンを無視して、e5に前進することも可能です

敵の駒を取らない選択肢もある。

チェスを指してみたい人は、一旦ここまでのポーンの動きを覚えましょう。

ここまでの内容まとめ
  • ポーンの動き方は、1マス前に前進するだけ。
  • ただし、ポーンは1マス前にある駒を取ることができない。
  • ポーンはナナメ前方にある駒を取ることができる。
  • ポーンのナナメ絶対に駒があっても、その駒を取らずに1マス前進することもできる。

この内容に加えて、ポーンには「アンパッサン」などの特殊ルールがあるため、初心者が覚えるのに一苦労する駒です。

特殊ルールは一旦置いておいて、他の駒の動き方を覚えてみましょう。

ポーンについてもっと詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。

ナイトの動かし方

ナイトは、ナイトのいるマスを中心に

  • 縦に2マスから横に1マス
  • 横に2マスから縦に1マス

の範囲で動けます。

別の言い方をすると、ナイトのいるマスを中心に「L字型」のマスに動くことができます

言葉だけでは理解しづらいので、以下の例をご覧ください。

青色のマスがアルファベットの「L」に見えますよね?

補足:青色のマスが「L字」。赤い丸がナイトの動けるマスを示しています。

そして、ナイトの動ける最大範囲は以下のようになります。

ナイトの動ける最大範囲

つまり、ナイトは最大で8マスに移動することが可能です。

カフネ

ナイトの最大の特徴は「敵の駒を飛び越えて移動できる」という点です

たとえば、初期位置にいるナイトは以下のように動けます。

初期位置のナイトが動ける範囲

初期位置のナイトは、目の前にポーンが並んでいますが、そのポーンを飛び越えて移動できます

チェスの駒の中で、駒を飛び越えて移動できるのはナイトだけです。

動き方が独特な「L字」であり、駒を飛び越えられるため、チェス初心者が覚えにくい駒の1つでしょう。

ナイトについてもっと詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。

ビショップの動かし方

ビショップは、斜めのマスにどこまでも進むことができます。

ビショップの動ける範囲

このように、ビショップは斜め前方・斜め後方の「最大4方向」に動ける駒です

そして、どのように動かしても、

  • 初期位置が白マスのビショップは、最後まで白マスしか動けない
  • 初期位置が黒マスのビショップは、最後まで黒マスしか動けない

といった特徴があります。

また、初期位置にいるビショップは、ポーンを展開しないことには動くことができません。

初期位置にいるビショップはポーンを展開しないと動けない。

dポーンやeポーンを展開すれば動ける。

ビショップについてもっと詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。

ルークの動かし方

ルークは、前後左右のマスにどこまでも進むことができます。

ルークの動ける範囲

このように、ルークは前後と左右の「最大4方向」に動ける駒です

ルークの初期位置は「盤上の四隅」です。

ルークの初期位置

この盤上の四隅に配置されたルークは、センターから遠く、序盤で活躍しづらい駒といえます。

クイーンの次に価値の高い駒であり、非常に強力な駒である一方で、中盤戦・終盤戦で活躍するようになる駒です

ルークについてもっと詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。

クイーンの動かし方

クイーンは、「前後左右」と「ナナメ前方後方」の8方向にどこまでも進むことができます。

クイーンの動ける範囲

ビショップの動けるマス」と「ルークの動けるマス」を足したら、クイーンの動けるマスになります。

チェスの駒の中で動けるマスが最も多いので、攻守ともに活躍する駒といえるでしょう。

チェスの駒の中で最も強い駒であるため、キングの次に取られてはいけない駒であることを常に意識する必要があります

クイーンの初期位置

クイーンについてもっと詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。

キングの動かし方

キングの基本的な動き方は、キングを中心に周囲1マスに動けるだけです。

キングの基本的な動き(青マスに動ける)

キングの初期位置は、盤面の中央寄りであり、少し危険なポジションです。

キングの初期位置

チェスは「キングが取られる状況になったら負け」というルールなので、とにかくキングの安全を第一優先で確保しましょう。

キングの安全を確保するために、「キャスリング」というルールがあります

キャスリングとは、キングとルークを同時に動かすことです。

STEP1:キングとルークの間の駒を展開する。

STEP2:キングとルークを同時に動かす。

STEP3:キングを安全な位置に移動できる。

このように、キングを2マス動かし、その後ルークをキングの隣に動かします

キングが盤面の端に移動でき、ルークを盤面中央の攻撃的なポジションに移動できるため、キャスリングは効率的な1手です。

キングについてもっと詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。

プロの試合を見て駒の動きを覚えよう

チェスの駒の動きを暗記して覚えることは、あまり面白味がなく、時間もかかってしまうでしょう。

そこで、プロのチェスプレイヤー同士の試合を用意しました。

カフネ

プロの試合を見て、駒の動き方を楽しく覚えましょう!

他人のチェス試合を見るときは、「なぜその手を指したのか」を1手ずつ考えながら見ていくと楽しめます。
また、駒がどんな風に動かされているのかを注目してご覧ください!

有名なチェスの試合 『The Immortal Game』

この試合は、1851年6月21日にロンドンで行われて「不滅のゲーム(永遠に語り継がれる試合)」として知られています。

  • 白番がアドルフ・アンデルセン氏
  • 黒番がライオネル・キーゼリツキー氏

です。

白番の配置が非常に美しく、攻撃的なスタイルが際立っています。

白番のアンデルセン氏は、自分のビショップ、ルーク、クイーンを次々と犠牲にして、黒番のキングを詰ませました

カフネ

自分の駒を犠牲にする代わりに、有利な状況を作り出すことを「サクリファイス」といいます。

白番が見せた犠牲と攻撃が非常に美しく、現代まで語り継がれる名局の1つです。

チェスの世界王者の試合

この試合は、2023年4月3日に行われたChessable Masters Div 1の第2ラウンドで、

  • 白番がヴラディスラフ・アルテミエフ氏
  • 黒番がマグヌス・カールセン氏

です。

白番のヴラディスラフ・アルテミエフ氏は、執筆時点で世界ランキング16位。

黒番のマグヌス・カールセン氏は、執筆時点で世界ランキング1位です。

序盤はイングリッシュ・オープニングの一種です。

最終的には、e1にいるナイトを守ることが困難になり、劣勢な状況になった白番のアルテミエフ氏が投了しました。

2013年からチェスの世界チャンピオンであるカールセン氏の終盤力や計算力を見せつけるゲームでした。

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