ルイロペスの概要|メリット・デメリット・バリエーション
ルイロペスは、「初手:e4 e5」「2手目:Nf3 Nc6」、そして3手目にビショップb5で始まるチェスのオープニングです。

ルイロペスは、昔からずっと人気のあるオープニングです。
- 多くの変化が存在し、白はさまざまな戦術や戦略を選択できる。
- 積極的に中央を取り合うことになるオープニング。
- 多くの理論が存在するため、伸びしろがある。
- バリエーションが多く、それらの理論を学ぶことが難しい。
- 黒に多くの対抗手段が存在する。
ルイロペスが使用された試合
ルイロペスが使用された試合を見ていきましょう。
以下の試合は、1960年に行われた対戦です。
白はボビーフィッシャーというアメリカの伝説的なチェスプレイヤーで、1972年には世界チャンピオンになる人物です。
黒はヴォルフガング・ウンツィッカーというドイツの強豪プレイヤーで、何度もドイツチャンピオンなった経歴があります。



このゲームは本当に面白かったね!フィッシャーが最後に勝ったけど、どのように彼が勝利をつかんだのか、まだよく分からないな。



そうだね、このゲームではフィッシャーが緻密な戦術とポジションの優位性を利用して、勝利を手に入れたよ。特に素晴らしいのは、白の47手目の「Qb8」だ。これは、b5のビショップを捨てる代わりに、黒のキングを猛攻できる一手で、実にフィッシャーらしい手筋だよね。



たしかに、自分ならビショップを取られたくないから、どうにか逃げる手を探していたかも。このゲームを見ても、チェスは本当に難しいと感じるよ。



チェスは複雑なゲームだけど、だからこそ面白いんだよ。フィッシャーのようなプレイヤーが、さまざまな戦術や駒の組み合わせを使って、勝利を目指す様子を見るのは、本当に楽しいものだよ。
ルイロペスのバリエーション
ルイロペスのバリエーションをいくつかご紹介します。
ルイロペス:クローズド
ルイロペスの後、このクローズドの形になることがよくあります。
白番も黒番も駒を展開し、キングサイドへキャスリングする準備を整えているので、お互いにとっていいオープニングを指せているといえます。
その後、以下のように変化することが一般的です。
そして、この形になったら、黒には
- Na5:b3のビショップにプレッシャーをかける手。
(チゴリン・ディフェンスという変化。) - Nb8:Nd7に移動させる準備をする手。
(ブレイヤーという変化。) - Bb7:フィアンケット。
(フロール システムという変化。)
などの選択肢が存在します。
このオープニングが使用された試合
ルイロペス:ベルリン ディフェンス
ベルリンディフェンスは、レベルの高い試合でよく採用されるオープニングの1つです。
黒はNf6と指すことで、e4ポーンを攻撃しています。
この後、白がd3と指すこともあれば、「キャスリング」をする場合もあります。
そして、キャスリングを選択した場合、レルメバリエーション(l’Hermet Variation)に変化することがよくあります。
この変化では、クイーン交換が発生することがほとんどです。
クイーン交換までの流れ
このオープニングが使用された試合
ルイロペス:シュリーマン・ディフェンス
ルイロペスの形から黒がf5と指す変化を「シュリーマン ディフェンス」「ジェニッシュ ギャンビット」といいます。
黒がギャンビットで主導権を握ろうとする場合に、この変化が使用されます。
ギャンビットによって、中央の支配は黒が優勢になるでしょう。
ただし、黒はポーンを1つから2つ失うことになるので、白に上手く対応されると厳しい展開になります。
このオープニングが使用された試合
ルイロペス(Ruy Lopez)のECOコードは「C60-C99」です。
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