ポリッシュオープニングの概要|メリット・デメリット・バリエーション
ポリッシュオープニング(またはソコルスキー・オープニング)は、b4で始まるチェスのオープニングです。
このオープニングは、それほど人気の高いオープニングではありません。
しかし、時折トップレベルのチェスプレイヤーが使用することがあります。

ポリッシュオープニングは、攻撃的なオープニングです。
中央の制圧やポーンの展開には苦手な部分がある点には注意が必要ですね!
- b2にビショップを展開できるため、ビショップを活かしたプレイができます。
- 珍しいオープニングのため、早い段階で相手を不安にできる可能性があります。
- d4とe4しか知らない相手には、対処が難しいことがあります。
- b4という初手が、中央を支配するための主要な手法であるd4やe4に比べて、中央の支配には貢献しにくいことがあります。
- b4のポーンが弱くなりやすく、黒に反撃されることもあります。
ポリッシュオープニングが使用された試合
ポリッシュオープニングが使用された試合を見てみましょう。
序盤戦と中盤戦はどちらも手堅い駒の形で進んでいきます。
ただ、世界チャンピオンのマグヌスカールセンは、終盤戦でお手本のようなチェックメイトを見せますね。
クイーンとナイトによる美しいチェックメイトを決めています。
ポリッシュオープニングは持ち時間の少ない試合で見られることが多い印象ですが、このように堅実な試合展開になることもあるようです。
ポリッシュオープニングのバリエーション
ポリッシュオープニングのバリエーションをいくつかご紹介します。
ポリッシュオープニング: Bugayev Attack
このオープニングは1. b4 e5 2. a3という手順で、白がb4のポーンを守りつつ、中央での展開を目指すものです。
b4のポーンをaポーンで守ることで、中央のポーンを突く準備をしていますね。
このオープニングが使用された試合
この試合では、クイーンサクリファイスでチェックメイトを決めていて、非常にカッコイイ勝ち方です。
ポリッシュオープニング: Czech Defense
白番がフィアンケットをしている間に、黒番はポーンによってセンターを支配する狙いがあります。
このオープニングが使用された試合
レーティングが3000超えのプレイヤーによる対局です。
黒番はポーンが1つ多いことを活かしたかったですが、白番の巧みな攻撃によってチェックメイトされてしまいます。
ポリッシュオープニング: Kucharkowski-Meybohm Gambit
このオープニングは1. b4 e5 2. Bb2 Bxb4という手順で、次に白はe5の黒ポーンをビショップで取る展開が多いです。
このオープニングが使用された試合
この試合は、引き分けで終わりますが、対局しているプレイヤーが「マグヌス・カールセン」と「ナカムラ・ヒカル」です。
2023年時点では、非常に有名でチェス界トップの2人なので見ごたえのある試合展開になっています。
ポリッシュオープニング(Polish Opening)のECOコードは「A00」です。
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