モダンディフェンスの概要|メリット・デメリット・バリエーション
モダンディフェンスは、ポーンe4に対してポーンg6と指すチェスのオープニングです。
ロバッチ ディフェンス(Robatsch Defence)と呼ばれることもあります。

白が初手e4と指さなくても、黒番が初手g6と指すオープニングは「モダン ディフェンス」と呼ばれることが多いです。
- 白の手筋に惑わされることなく、フィアンケットできる。
- 序盤に駒交換が起きづらい。
- 序盤は中央の支配を白に譲ることになる。
- 少し消極的なオープニング。
モダンディフェンスが使用された試合
モダンディフェンスが使用された試合を見ていきましょう。
以下の試合は、白番が1960年に世界チャンピオンになった「ミハイル・タリ」、黒番がハンガリーのトッププレイヤー「ラスロ・ヴァダシュ」です。



モダンディフェンスって中央にポーンを指してないけど、大丈夫なの?



黒はフィアンケットでg7にビショップを置けると、ビショップが中央に向けて攻撃できるし、そこまで大きな問題ではないよ。ただ、序盤は中央の支配で白が優勢になることがほとんどだね。



そうなんだ…。ただ、このオープニングだと消極的だから、序盤から有利になることは難しそうだよね。



そうだね、モダンディフェンスで序盤から有利になることはないと思っていいね。モダンディフェンスは、中盤戦や終盤戦が得意なプレイヤーが序盤を堅実に指したいときに使用する印象だよ。



序盤から形が悪くなって負けないのは魅力的かも…!



中盤戦や終盤戦を練習したいときは、モダンディフェンスで序盤戦を堅実にプレイしてみるのもいいかもね!
モダンディフェンスのバリエーション
モダンディフェンスのバリエーションをいくつかご紹介します。
モダンディフェンス:プセウド・オーストリアン・アタック
プセウド・オーストリアン・アタックは、白が4手目にf4と指すモダンディフェンスの変化です。
まず、3手目まではモダンディフェンスのよくある手順です。
そして多くの場合、4手目に白番はBe3と指して駒の展開を進めます。
しかし、白が攻撃的なプレイヤーだと、4手目にf4と指すことでキングサイドへのプレッシャーを強め、d5のマスの支配も強めることがあります。
白はf4によって攻撃のチャンスが生まれる可能性が高まりますが、自分がキングサイドにキャスリングした際に守りが弱くなっています。
このオープニングが使用された試合
モダンディフェンス:グルゲニゼディフェンス
これは最終的に「カロカンディフェンス: グルゲニゼ システム」と同じ駒の形になっています。
白は中央の支配を強める一方で、黒はキングサイドの支配を試みています。
この展開になると、フィアンケットしたビショップを活かすことが難しいので、g7のビショップを別のマスに動かす必要も出てきます。
このオープニングが使用された試合
モダンディフェンス(Modern_Defense)のECOコードは「B06」です。
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